Wikipediatown函南2
2019/12/8
静岡県函南町にてWikipediaTown函南の2回目を行いました。
今回から函南町立図書館が主催で行うことになったWikipediaTown函南ですが
Code for ふじのくに は協力という形で、準備サポートと当日の概要説明などを
行ないました。
そしてこのイベントはアーバンデータチャレンジ2019という地域課題解決コンテストの協力にもなっています。
————開催場所—————————————————-
かんなみ知恵の和館(函南町立図書館) Wikipedia記事はこちら
————タイムスケジュール——————————————
9:30~10:15 ガイダンス「ウィキペディアって何?」
10:15~10:30 かんなみ仏の里美術館へ移動(乗り合わせ)
10:30~11:45 かんなみ仏の里美術館、桑原薬師堂見学
11:45~13:00 昼休憩
13:00~13:20 執筆内容の確認、編集の仕方
13:20~16:30 Wikipedia執筆
16:30~17:00 成果発表、解散
————-編集ターゲット——————————————–
・かんなみ仏の里美術館 Wikipedia記事はこちら
・長源寺 Wikipedia記事はこちら
—————ガイダンス——————————————-
図書館が9時30分開館なので5分ほど遅れての開始になりました。
今回はCode for Nerimaの協力でUDトークという音声自動文字起こしアプリを利用してガイダンスを行なっています。
UDトーク
まずは主催のご挨拶とWikipediaの説明を函南町立図書館の司書、大畑さんから。
こちらの動画を使いながら大枠を話していただきました。
続いてCode for ふじのくに から
Code for ふじのくに の活動紹介と、WikipediaTownとはどんなものか、
Wikipediaを利用する理由などお話ししました。
続いてWikipediaの管理者ハロワンドさんより
Wikipediaについての詳しい説明や編集方針などを話していただきました。
——————-フィールドワーク—————————————-
ガイダンスが一通り終わったところで、フィールドワークに出発をします。
かんなみ仏の里美術館までは距離があるので、なんと図書館の方で車を出していただき
参加者はそちらに乗り合わせて出発をしました。
美術館は2012年開館のとても綺麗な建物で来館者数は年間で25000人らしいのですが
地元で活動してるCode for ふじのくに のメンバーでもこの建物のことを全然知らなかったので、御堂の様な変わった作りの建築物に驚きました。
到着してからボランティアガイドさんから案内を受け、まずはパネル展示がされている資料展示室にて、これから見学する仏像の解説を受けます。
(ボランティアガイドさんにもお願いしてUDトークを利用してもらいました!)
<ボランティアガイドさんからのお話>
仏像がもともと新光寺という場所にあったが廃寺になった。
そこから移して長源寺というお寺に飾ってあったこと、
そのお寺が土砂災害や火災などが発生し、無人で檀家がいない為
防災・防犯の観点から中の仏像を保存するためにこの美術館ができた。
長源寺はコミュニティの場として座禅や音楽演奏に使っているとのこと。
阿弥陀如来の体内には追納品が収められていること、
ふっくらした薬師如来は裕福な人をモデルにして作られたのではないか、
十二神将像の制作年がバラバラなのは12体1セットにするために欠けた
神将像をどこからか持ってきた可能性がある為で、像のクオリティも
製作者が違う為バラつきがある。
もともとは武器を持っていたと思われるが消失しており、手がかりがない。
他の十二神将像も持っている武器には統一性がないので判断が難しい。
保存の為に色が塗られていたが、制作時は塗られてなかったので剥がした。
などのお話しをお伺いしました。
中では撮影が禁止されていた為、入り口にあった手作りスタンプで
十二神将像のイメージを補完してください。
かんなみ仏の里美術館を見終わった後は、長源寺へ移動。
ここでは美術館でのガイドさんのお話を頼りに、探索して行きます。
元あった仏像の飾り棚などはそのままになっていて、ここにはどの仏像が入ってましたという写真が飾ってあります。
(なんだかお家にある仏壇みたい…ここも仏壇だからそうなんだけど)
敷地内には三十三所観音霊場というものがあり、本場の三十三観堂の話を聞いた
住民がミニチュア版を作成して気軽にお参りできる様にしたものだそうです。
ちなみに12月の初旬ですが非常に暖かく、歩いているとコートもいらないぐらいの陽気だったので伊豆半島の暖かさをしみじみ実感しました。
——————————執筆—————————————-
フィールドワークを終えて、食事を取った後はいよいよ執筆タイム。
と言ってもすぐに書くわけではありません。
まずCode for ふじのくに からWikipediaの大まかな書き方を説明。
写真のアップロード方法については時間省略の為、資料を印刷して見てもらうことにしました。
概ね書き方が理解できたら次は執筆の記事と項目を決めていきます。
事前に新規立項したり加筆する記事は決めていますが、話を聞いた上で
さらに追加した方がいいものを検討します。
その上で各記事の項目を決めます。
項目の決め方の基準としては、
「どういうストーリーになっていると読みやすいのか」
「百科事典として広い視野で網羅できているか」です。
その後に大人数で同時に同じ記事を執筆する場合は班わけをします。
記事の内容に幅を持たせるのと、編集競合という記事が消えてしまう事故を減らす為です。
今回はかんなみ仏の里美術館をメインに設立の経緯や仏像がどう集まったのかが
重点となると思われますが、仏像は新光寺や長源寺と渡り歩いているので
美術館ができる前とできた後に分けることにしました。
仏像の内容については現在展示されている美術館に「収蔵品」という項目をたて
詳しく書いていくこととし、十二神将などの説明は統一性がないというガイドさんからのお話しをヒントにWikipedia内リンクに留めず、1つずつ概要を記載することになりました。
また、コンセプトや何らかの賞を受賞している建築物についても「建築」項目を
追加し、その場所に行く人の為に施設概要なども加えます。
長源寺は詳しい出典がどれだけあるかわからなかったので「歴史」というざっくりとした項目の中に色々入れて、現存している境内の中にあるものについては
「境内」という項目に施設名を入れました。
項目を決めた後は、その項目ごとに担当者を挙手性で決めていきます。
参加者ごとに興味を持った点が違うので、まずは初参加の方に自分が興味ある部分を掘り下げる意味で挙手してもらい、執筆経験者がフォローする形になります。
経験者のフォローは単にWikipediaの投稿方法意外にも、書くのに難しそうな項目を担当する、担当がつかない項目を広く書くなど様々です。
ここまで決めてからようやく執筆に入ります。
ちなみに出典となる書籍については事前にリファレンスをかけてブックトラックに集めてきてもらっています。
急遽追加になりそうとか足りなそうな文献は自分で探しに行く形になります。
執筆時間は2時間半ぐらい。
何度も開催してきてるWikipediatownですが執筆時間が2時間を切ると
時間がなくて書けなかった…という後悔が残るので、ここは十分に時間を取って
まずは担当分を書き切るという方針にしています。
——————発表—————————————————–
最後に本日の成果の振り返りを行います。
完成した記事の全体像を眺めることと、自分が担当した記事の説明が主な発表内容です。
当初予定してた項目から変更したり細分化したり、担当者同士で話し合って決めた部分や追加した写真も確認します。
発表にはそれぞれフィードバックを行い、よく出来てる部分や
この記述もあったらよかったね、他の出典にこういうのあったから追加しよう、
ここリンク貼った方が良くない?などを言い合います。
発表が終わったら皆さんの検討を称え合って解散となります。
——————結果—————————————————–
今回の「かんなみ仏の里美術館」がウィキペディアの新着記事に選ばれました!
いい記事が投票で選ばれるので、執筆の文章量や内容が鍵となっております。
新着記事として表示されるのは3日ですが、これも次に続ける為のモチベーションになりますね。
今回執筆した記事はこちら
かんなみ仏の里美術館