インターナショナルオープンデータデイ2017 in 三島
2017/3/4(土)
インターナショナルオープンデータディ2017を三島市中郷プラザにて開催しました。
参加者55名、三島市、沼津市、裾野市、伊豆の国市、伊東市、長泉町、その他の地域から
自治体、企業、一般の方にご参加いただきました。
<タイムスケジュール>
10:00 開会
「基調講演」
オープンデータディ2017 in 三島
〜誰でもわかる さあ、地域を見てみよう!〜
(Code for Numazu代表:市川ひ)
「事例紹介」
・Code for Numazu 紹介 (Code for Numazu 市川の)
・チャレンジオープンガバナンス裾野 (裾野市役所 中原)
・地元消防団の事例 伊豆市、伊豆の国市(株式会社雄大 西島)
・掛川ヘルスハッカソン(JMAS 日本能率協会 沓内)
12:00 昼休み
13:00 ワークショップ
16:30 閉会
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【基調講演】
アジェンダ
【1、自己紹介】
【2、オープンデータの基礎知識】
<オープンデータの背景>
〜オープンデータとは〜
・行政の透明性を高め、市民と一緒に地域経済に価値を出すのがオープンデータである。
〜オープンガバナンスとは〜
・行政側のオープン化と、市民側の積極的な課題解決への関与を持って達成する、
社会全体の新しい統治プロセス体系。
行政と市民の「協働」
・日本国内の法律、政府・民間企業の取り組み紹介
〜オープンデータの基準〜
①コンピュータで利用できる
②再利用・再配布できる
③誰でも利用可能である
クリエイティブ・コモンズ4.0が使われる
利用用途は大きく2つ
「すべての基盤となる確認、比較に必要なデータ」
「必要かどうかお互い確認し協働で作成するデータ」
<オープンデータ活用とシビックテック>
・シビックテックとは、テクノロジーを活用しながら自分たちで地域課題を解決する」という考え。
テクノロジーを難しく考えず、自分たちのできることを続けていくことが重要。
・シビックテックと活用スタイルとして4つの領域と活動事例紹介
「自分の課題を熱意を持って解決」:のとノットアローン
「公民協働」:ちばレポ
「公→民へ」:除雪IoT
「ビジネス領域のシビックテック」:Rally
それぞれの領域で関係者が自分事として進める意思がある事が大切である。
<地域で活動を続ける>
〜多様性を尊重〜
・広域という多様性
・地区という多様性
・職業、産業の多様性
・年齢、親子、家族の多様性
・活動の多様性
多様性を受け入れた上で、自ら相手の場所に行き、話を聞く事を進めていくと
地域コミュニティが繋がり「地域の見える化→活動の連鎖」に繋がる。
〜継続性〜
地域住民が発言できる場所があるだけで、地域自治できている安心感がある
継続性を保つために
現在の場をまわすための「地域ファシリテーターの育成」
次につなげるための「次世代を担うシビックハッカーの育成」
長く続けるために「人間中心設計を取り入れる」
以上の3つが必要である。
〜Closeな組織にしないために〜
・事前に資料を公開し期待値をコントロールする
・オープンな状態を作り、参加者にも自分がテーマに合うか考える余裕を作る
・特定世代、グループに偏らない情報公開を考える
・グラレコや見える化議論の取り方を広める
広域で見えてくるもの、各地で見えてくるものをしっかりと財産にしよう。
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【Code for Numazu 事例紹介】
・2015年12月に活動を開始してから、1年間の活動報告。
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【チャレンジオープンガバナンス裾野】
・東大主催の地域課題コンテストのチャレンジオープンガバナンスを通じて、
裾野市の「たくさんある広報媒体が広まらない」という課題を、行政が一方的に提示した活動では市民に満足してもらえない事が判明。
課題に学生や一般人と取り組む事で、愛着心が培った。
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【地元消防団の事例】
・消防団の課題「火災発生の場所がわからない」「消火栓の場所がわからない」という問題を、三島市が公開した消火栓オープンデータを使って消防団のアプリ作成。
実際に活動している市では消火栓データがないため、公開してもらう事を行政に要請。
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【ヘルスケアハッカソン】
・掛川市の課題、健康関心情報が伝わりづらいことを考えたヘルスケアアイディアソンを実施。
現場の悩みを聞き、課題を考え出し、使える情報と組み合わせてアイディアを生み出すことを実施。
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【ワークショプ】
・普段の地域であるモヤモヤの書き出し
三島市、沼津市、裾野市、伊豆の国市、長泉町のチームに分かれて
各市町村で感じているモヤモヤを書き出して課題を見える化する。
・どんなデータが必要か
モヤモヤを調査するのにためにはどんなデータがあると解決できるかを
事前に渡した、RESAS、e-Statからデータを抜き出し。
・オープンデータで調査
白地図とマトリクスに課題解決に必要なデータと人口を張り出し
課題解決に必要なオープンデータを見つけ出す。
・発表と質疑応答
各チームの発表
<三島市>
・更新が必要なオープンデータが少ない。
・観光情報が少なく、三島大社以外これといった名所もない。
・防災情報はオープンデータが充実している。
・人口の流れが山から平地へ移動している。
・人口減少はしているが、世帯数は増加している。
家族向けの政策が効果が出ているのではないかと感じた。
<伊豆の国市>
・オープンデータはまだ少ない。
・人口は全体的に減少しているが、韮山の伊豆縦貫道終点あたりが
利便性が上がり人口が増えている。
・三島の人口増加してる地区と近いのでその増加と関係あるのではないか。
<長泉町>
・地区の区分が10年前と大きく変わっていて地区の区分がわからなかった。
・三島駅の近くが人口増加していた。
・人口が増えているので、学校や病院が足りてないのではないか?と推察できるが
オープンデータも1種しかなく、既存のデータではわからなかった。
<沼津市>
・人口はほぼすべての地区で減少しており、特に南側はひどかった。
駅前でマンションが建った地区だけわずかに増加している。
・出ているオープンデータでは課題にコミットできなかった。
・モヤモヤがたくさん出てきたのが沼津らしいと感じた。
・イベントやその他の情報が氾濫して見づらい、一元管理ができていない。
・隣の商店街というより狭い地域ですらお互いの情報を把握できていない傾向がある。
<裾野市>
・人口増加地区はパーセントでいうと高いが、分母が少ない地区と
長泉の人口増加地区とエリアが近い。
・外部の人が見た時に、裾野といえば「?」というのが出てこない。
・歴史の情報などももっとピックアップしてくべきだと思う。
・オープンデータ一覧は見易いが、中高生に向けたデータがなかった。
・高齢者に向けたオープンデータは自治体として今後出していきたい。
・裾野のHPは逆引きなどもあってとても見易いのに、まだ更新しようとする追求するのが良い。
(質疑応答)
Q、三島市の人口はどうして増えているの?
A、中郷に住宅街が増えてきたのではないかと推察している
Q、裾野市役所の運営しているイベントに面白い企画が多く、目の付け所が他の市とは違うがどうやって方針転換して行ったのか?
A、市民協働に市長が力を入れている。
イベントの魅力を引き出すのに力を入れている。
若い者に後を任せる風潮が市役所にあるのではないかと推察する。
Q、裾野市のデータは子育て世代に手厚いが、オープンデータを作る時に子育て世代に注目したのか?
A、データを作る時にターゲットを絞っている、状況に応じて市民に聞くもの、行政が進めたほうが早いもの使い分けている。
Q、企業のオープンデータはどう作っていく?
A、オープンデータをしようとする企業はまずない。
IT企業がデータを作った方が早いが、データを売るのでは意味がないので
企業ロゴを入れてもらうなどの宣伝効果として協力できるのではないかと考えている。
Q、イベント情報ポータルの作成などを考えているが、他はどうしている?
A、裾野市は広報を巻き込んで情報更新が必要なイベント情報も、オープンデータ化している。
Q、オープンデータのサーバーはどうしている?
A、API用は静岡市は用意している。静的データはCKANやLOD、リアルタイムのものはAPIサーバーの用意。
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終わりに
三島市役所様
しずおかオープンデータ推進協議会様
東部IT推進協議会様
株式会社コサウェル様
深澤様
ご協力いただき大変ありがとうございました。